2021年のプロ野球は、依然猛威を振るう感染症の影響で、助っ人外国人の入国が遅れ、戦力に大きな影響が出ています。
横浜DeNAベイスターズの助っ人外国人の入国が遅れたことによる戦力ダウンは社会問題にまで発展するなど、目立ったニュースにもなりましたが、戦力に大きな影響を及ぼしている球団がもう一つあります。
それが、北海道日本ハムファイターズです。
北海道日本ハムファイターズは、2021年シーズンに新外国人野手の獲得を発表しています。
その選手とは、2020年シーズンまでミルウォーキー・ブルワーズに所属していた、ロニー・ロドリゲスです。
チームの慢性的長打力不足を解消するために獲得した、ロニー・ロドリゲスですが、日本への入国が遅れ、プロ野球開幕後の4月3日にようやく来日しています。
今回は、待望の来日を果たした、北海道日本ハムファイターズの新外国人、ロニー・ロドリゲスについて紹介していきたいと思います。
ロニー・ロドリゲス(日本ハム)はラッパーと野球選手の二刀流!メジャー,マイナー時代の成績や評価についても紹介
ロニー・ロドリゲスのプロフィール・成績について
プロ入りまで球歴は不明な部分が多いですが、2010年の10月にクリーブランド・インディアンスと契約を結んでいることから、高校卒業後にプロ入りしている可能性が高いです。
プロ入り1年目からシングルAでプレーをし、プロ入り3年目にはダブルA、プロ入り6年目にはトリプルAでプレーをしました。
マイナー生活では、打率こそ2割中盤をキープする成績であったことから、打撃の確実性にはやや不安があるものの、2017年にはマイナーリーグ(トリプルA)で打率.291、17本塁打、64打点、15盗塁と、走攻守において、安定した成績を残しました。
そして、2017年のオフにFAとなった後、デトロイト・タイガースに入団すると、移籍1年目に念願のメジャーデビューを飾りました。
メジャーデビューのこの年に、メジャー初本塁打を放つものの、通算の成績では、打率.220、5本塁打と、まだまだ課題が残るシーズンとなりました。
メジャー2年目のシーズンはレギュラーほどの試合出場数には至りませんでしたが、84試合に出場し、打率.221、14本塁打を記録しました。
メジャー3年目の2020年にはウェイバー公示(自由契約)を受けるも、ミルウォーキー・ブルワーズへ移籍が決定。
しかし、試合出場機会に恵まれず、メジャーでの試合出場がなく、戦力外通告を受けました。
そして、日本球界からのスカウトにより、北海道日本ハムファイターズへの移籍が決まりました。
ロニー・ロドリゲスはラッパーとしても活動している!
来日して間もないことや、キャンプ・オープン戦を経ていないことから、あまり話題に挙がってはいませんが、ロニー・ロドリゲスは野球選手であるかたわら、シーズンオフにはラッパーとしても活動しているという噂があるそうですが、果たしてこれは本当なのでしょうか?
結論から申し上げると、この噂は本当です。
ロニー・ロドリゲスはラッパーとしても活動しています。
「趣味程度にラップを歌っている程度だろう」と思う人もいるかもしれませんが、実はかなり本格的に活動しているようです。
実際にその活動が確認できるものがあります。
こちらがロニー・ロドリゲスがリリースしているミュージックビデオです。
ロニー・ロドリゲスは「El Felino(エル フェリーノ)」という名前で活動しているようです。
ミュージックビデオを撮影するほど、本格的に活動しているのですが、当のロニー・ロドリゲス本人は「音楽はまだただの趣味」と主張しているようです。
また、あくまでも本業は野球であり、野球に集中しているとのコメントを出しているいますが、一方で、メジャーリーガーのホセ・レイエスとの合作を出すことを計画していたそうです。
惜しくも、ロニー・ロドリゲスが日本球界へ移籍となってしまったので、その構想はしばし中止となるかもしれませんが、日本球界のチャレンジをラップに乗せて歌うロニー・ロドリゲス、いや「El Felino」にも期待したいですね。
また、ロニー・ロドリゲスが打席に入る時の登場曲は彼の楽曲が流れるのかどうか、このあたりも注目して見てみたいですね。
ロニー・ロドリゲスのマイナー・メジャー時代の成績と日本球界への適応
さて、話を本業の野球選手に戻します。
前述したとおり、マイナーでの経験が豊富ながら、メジャーでも二桁本塁打を記録するほどのパンチ力を持っているロニー・ロドリゲスですが、日本球界への移籍に伴い、どうしても懸念せざるを得ない部分があります。
それが「打撃の確実性」です。
マイナー時代の最高打率も、2017年に記録した.291であり、マイナー時代には打率3割を記録したことがありません。
日本に来日する外国人の多くは、打率3割を超えるほどの成績か、卓越した長打力を持っている選手が多く移籍してきますが、ロニー・ロドリゲスは打率が3割にも満たず、本塁打も二桁がやっと、というほどで卓越した長打力を持ち合わせているほどの選手とは言えなさそうです。
メジャー昇格後も、打率は2割前半を記録し、三振数も試合出場数と同等ほどを記録していたことから、フリースインガーと呼ばれるような、俗に言う「ぶんぶん丸」である可能性が高いです。
日本とアメリカの野球の違いとして、よく語られるものとして「日本の野球は変化球を多投する」という傾向があります。
変化球を多投するということは、それだけ「コンタクト力」が求められます。
ロニー・ロドリゲスはこれまで紹介したとおり、マイナー・メジャー時代の成績をみても3割を超えたことがないことから、日本球界への適応はなかなか苦労する選手である可能性があります。
ましてや、実力のある投手と対戦する機会があるオープン戦の出場が出来なかったことから、来日後は2軍の投手との対戦で実戦機会を積むこととなります。
やはり2軍の投手は1軍の投手と比べ、レベルが落ちることから、例え2軍の投手を攻略したとしても、1軍昇格後にまた苦労する可能性があります。
よって、日本球界へ適応できたと感じるのは、早くてもオールスター明けになるかもしれません。
とはいえ、北海道日本ハムファイターズとしても悠長に適応を待っている場合ではありません。
2021年シーズンは開幕して9試合経っても未だチーム本塁打が0と、圧倒的な長打力不足に陥っています。
現状、スタメンで長打が期待できるのが中田翔や大田泰示といったメンバーですが、共に本調子とは言えない成績となっています。
この2人の調子がこのまま続いていくとも考えづらいですが、長打力が期待できるメンバーが少ないと、警戒も集まるので、ロニー・ロドリゲスの合流が待たれるところですね。
ロニー・ロドリゲスは内野をどこでも守れるユーティリティプレーヤー
長打力不足解消のピースとして期待が集まるロニー・ロドリゲスですが、実は内野をどこでも守れる多彩さも持ち合わせています。
メジャーでは、二遊間をメインで守りながら、三塁・一塁での出場も経験しています。
各ポジションでの守備率を見ると、一塁….987、二塁….983、三塁….871、遊撃….935となっています。
守備率で見ると、一塁または二塁での出場が守備での貢献度も高い可能性があります。
とはいえ、北海道日本ハムファイターズの二塁には、渡邉諒というレギュラーが座っていますので、二塁以外での出場になると思われます。
一塁であれば、中田翔を指名打者に回し、負担を減らすことが出来ますし、遊撃に入れば打線として破壊力を増すことが出来ることになります。
どこでも守れることを武器に、その時々で調子の悪い選手のポジションに入りながらの出場ということになるかもしれません。
打撃さえ順応できれば、かなり重宝する選手に充分になり得ますので、早く合流し日本球界へ順応してほしいですね。ロニー・ロドリゲスが楽しみです。
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