2022年シーズン、苦しいシーズンの幕開けとなった阪神タイガース。
シーズン開幕前には矢野監督の退任も発表されるという異様なシーズンの幕開けとなる中、なかなか投打が噛み合わず苦しい戦いが続きました。
ようやくその投打が噛み合って来た中で、待望の復帰を果たした助っ人外国人バッターがいます。
その助っ人外国人バッターが今回ご紹介する、ジェフリー・マルテです。
素晴らしい打撃成績はもちろんなのですが、なんといってもマルテの代名詞といえば、ホームランを打った際のパフォーマンスではないでしょうか。
マルテがホームランを打った際に行うパフォーマンスは、すでに阪神タイガースの名物ともなっており、阪神タイガースファンの心を掴んでいます。
今回は、そんな特徴的なパフォーマンスで阪神タイガースを盛り上げる助っ人外国人、ジェフリー・マルテについて紹介していきたいと思います。
マルテ(阪神)といえばラパンパラ!ホームラン時のパフォーマンスが賛否両論!メジャー時代の成績についても
ジェフリー・マルテの出身地・プロフィール・成績について
マルテは、2007年にニューヨーク・メッツと契約し、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。
ルーキーから4年間は、ニューヨーク・メッツの傘下であるルーキーリーグやA、AAで試合出場を重ねるものの、成績としては突出したものはなく、中距離打者として鍛錬の日々を過ごしました。
プロ入り5年目となった2012年の途中にニューヨーク・メッツからオークランド・アスレチックスにトレードで移籍するものの、そこからの3年間も、AAで試合出場を重ね、メジャー昇格を目指していました。
そして、プロ入り7年目の2014年オフには、デトロイト・タイガースとのマイナー契約を結び、新天地へ移籍することとなりました。
ここから徐々に成績が上がり、移籍初年度の2015年には、自身初のAAAに昇格すると、この年の7月に念願のメジャーデビューを果たしました。
主に控えでの出場がメインとなったものの、マルテ自身にとっては、初のメジャーデビューを果たした飛躍の1年となりました。
さらに、マルテは翌年の2016年のシーズン前に、またもやトレードでロサンゼルス・エンゼルスに移籍。シーズン開幕はAAAで迎えるものの、5月末に自身2度目となるメジャー昇格を果たすと、その後は準レギュラー級の活躍を見せ、今後に期待が持てるシーズンとなりました。
しかし、エンゼルス移籍2年目は、前年の好調から一転、不調となり、メジャーでの出場もありながら、シーズンの大半はマイナーでの生活を送ることとなりました。
そしてエンゼルス移籍3年目の2018年は、再びメジャーの昇格。シーズン途中に故障によって離脱する時期もありましたが、自己最多となる90試合に出場しました。
この時マルテは大谷翔平とチームメイトでもありました。
マルテは2018年シーズン終了後、マイナー降格を通達されましたが、これを本人が拒否。実質の自由契約となりました。
そして、そのマルテを狙ったのが阪神タイガース。2018年の12月に1年契約を結びました。
シーズン開幕はオープン戦での負傷により出遅れたものの、4月下旬から戦列に復帰すると、5月1日に来日初本塁打を記録しました。この本塁打は阪神タイガースにとって令和初の本塁打となるメモリアルアーチともなりました。
8月には大山悠輔の不調により、4番も務めるなど持ち前の長打力を発揮。結果、シーズン途中に故障に離脱した時期もあったため、規定打席には到達できなかったものの、打率.284、12本塁打、49打点、出塁率.381を記録しました。近年シーズン1年目の外国人選手としては、上出来な成績を残しました。
2020年、来日2年目のシーズンは新外国人選手の入団により、競争が激化。前年まで守っていた一塁のポジションには、ボーアが入ったことにより、マルテは大山悠輔とのサード争いを繰り広げることに。
ボーアの不調などにより、一時はスタメンを勝ち取りますが、シーズン前半の7月に古傷である左ふくらはぎを故障。こうなると、なかなか1軍に昇格できる機会を失い、マルテが1軍に復帰したのはシーズンが終盤となった10月でした。
しかしマルテは腐ることなく、本塁打をコンスタントに放つなど、アピールを続けました。
結果、シーズンの成績としては来日1年目の成績を大きく下回ることになりましたが、他外国人の不調などにより、マルテはさらに1年契約を結び、契約延長となりました。
来日3年目となった2021年は、ボーアの退団によって再び出場機会が増え、開幕からスタメンに名を連ねるようになりました。
この年は前半戦から好成績を残し、オールスターでは一塁手部門で選出されました。オールスター第2戦目では代打でタイムリーヒットを放ち、敢闘選手賞を獲得しました。
後半戦は、オリンピックによる中断も発生したため調子を維持することが出来ず、成績は下降線を辿り、21打席連続無安打というスランプに陥りましたが、結果シーズン終了時には打率.258、22本塁打、71打点を記録し、自身にとって初めてのタイトル獲得となるベストナインを一塁手部門で受賞しました。この成績が讃えられ、マルテは新たに1年契約を結びました。
来日4年目の2022年は、前年の前半戦好調とは打って変わって、開幕から不調を極め、さらには右足のコンディション不良により早々に戦線を離脱。5月中旬に1軍に復帰すると、開幕から53打席目で待望の今季初本塁打を記録しました。
開幕ダッシュに失敗したチームでしたが、投手陣は好調を維持。徐々に打線が復調気配にある中で、マルテの打棒復調に大きな期待がかかっています。
マルテと言えばホームランパフォーマンスの「ラパンパラ」。その意味や由来とは?
マルテと言えば「ラパンパラ」。「ラパンパラ」といえばマルテ。虎党の方なら当たり前かもしれません。
この「ラパンパラ」とはマルテがホームランを放った後、ベンチ前で行うパフォーマンスの名称で、ベンチ前で他の選手たちとともに、弓を引くようなポーズを行うもので、この際の虎党のボルテージはものすごい盛り上がりになります。
その盛り上がりは球場外でも同様であり、マルテがホームランを放ち、「ラパンパラ」を行った際には、ネット上でも「ラパンパラ」の文字が並び、トレンド上位に上がるほど。
マルテも来日4年目となり、すっかりおなじみになっている「ラパンパラ」ですが、このパフォーマンスの由来や意味、そしてそもそも「ラパンパラ」とはどういう意味なのでしょうか。
実はこの「ラパンパラ」のポーズには元ネタがあるんです。
この弓を引くようなポーズは、マルテの母国・ドミニカ共和国の芸人さんが行っているポーズだそうで、マルテは母国から遠く離れた日本でこのポーズを行い、ファンを喜ばせているようです。
もともとラテン系の国から生まれたポーズということであれば、盛り上がって当然でしたね!
ポーズの意味は特にないそうですが、マルテはスポーツ紙の取材の中で「みんな、いつもアクティブな気持ちになれるようにやっている」とのこと。まさにその狙い通りになっていますよね。
また「ラパンパラ」という言葉の意味ですが、「元気になる!」という意味という説が濃厚ですが、マルテの母国・ドミニカ共和国の言語であるスペイン語にはこのような言葉はないとのこと。
芸人さんが考案したポーズともなれば、多少の言葉を変化させて、響きの良いようにしたのかもしれません。
「ラパンパラ」がより多く出れば、阪神タイガースもより上昇気流に乗っていける、、、はずなのですが、2022年の「初ラパンパラ」はマルテ自身の故障もあり、5月中旬になってようやく出ました。これからももっとたくさんの「ラパンパラ」を期待したいところです。
「ラパンパラ」はうざい…?相手チームから批判やクレームも?
引用:朝日新聞デジタル
「ラパンパラ」。マルテのみならず他のチームメイトも。いや、もっと言えば熱狂的で知られる虎党が盛り上がれば、相手チームの気持ちとしては、とても穏やかではないはず。
阪神タイガースには過去にも、2013年に西岡剛が阪神タイガースに入団した際に発案した「グラティ」が賛否を呼んだという経緯もあり、こういったパフォーマンスが過度になることには敏感になっていたということもあるのですが、
「グラティ」は選手を問わず、阪神タイガースがホームランを打てば、これ見よがしに頻発してましたから、あの頃のパフォーマンスと比べると、マルテのみが本塁打を打った際のパフォーマンスとなっていることから、批判の声は少ないと思われます。
今では各球団にそれぞれホームランパフォーマンスを行う選手も多くいるので、「ラパンパラ」はその中の一つとして、少し派手かな、というパフォーマンスにしか思われていないのかもしれません。
マルテのメジャー時代の成績やこれまでの年俸について
引用:Full-Count
日本球界でのキャリアも4年目となったマルテ。メジャーでの実績は4年ほどで、近年日本に来日するような「バリバリのメジャーリーガー」というほどの触れ込みではなく、しっかりと日本で芽吹き、花が咲いた外国人選手なのではないでしょうか。
マルテのメジャー時代のキャリアハイは2016年で、88試合の出場で打率.252、15本塁打、44打点という成績を残しましたが、シーズン通算で二桁本塁打を放ったのはこの年のみでした。
しかし打率こそ低迷気味のメジャー生活の中でも出塁率は3割近くを残し、三振数もそこまで多くはなかったため、選球眼はメジャーリーガーの中でも良い方であったようです。
日本に来てからも高い出塁率を残し、三振数も多くないため、変化球の多い日本球界で活躍するには選球眼は必要不可欠な能力なのかもしれません。
日本来日後の年俸についてですが、日本来日時は1億4,170万円という高額な契約でしたが、1年目の成績が振るわなかったため、6,830万円まで減俸。ここまでのマルテの成績を考えると、これだけの減俸をしても残留してくれたマルテに感謝したいですね。
2022年には1億9,300万円と2億近い年俸になり、さらなる活躍が求められるところ。
開幕には出遅れたマルテですが、ここから巻き返し、矢野監督の有終の美を飾れるような活躍に期待したいですね。監督交代の際には外国人選手が刷新されるケースも多いですから、監督交代があったとしても残留は揺るがないほどの活躍をしてほしいところです。
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